どうしようもないことと どうしてもできないことは かなりちがう

放送大学に3年次編入→2019年に卒業。その後は再入学しマイペースに勉強しています

【面接授業】法医学概説

【面接授業】法医学概説
生活と福祉コース 専門科目
2018年6月23、24日 新潟学習センターにて受講

講師は 昭和大学講師の道解公一先生。
自コースの科目じゃないし、タイトルからして堅そうなので、第一印象としては絶対に選択しない科目なんだけど、シラバスの「授業テーマ」がすごかった。

f:id:kumi201610:20190102175331p:plain
なにこれ推理小説みたいで面白そう!と受講を決めました。こんな軽薄な動機で受講していいんだろうかという不安はありつつも、何事も入り口としての興味って大事だよね、と考えることに。
なお、シラバスには「文章、図表やグラフのほか、ご遺体(死体)の写真も一部示しますのでご注意ください」と注意書き有り。

当日は先生のお話を聞きつつパワポの映像と手元の資料を見ながらメモを取る形式の授業。主に「法医学ではどんなことをどんな方法で検証しているか?」をひととおり紹介する…という感じで進みました。
死因によってどんなところを詳しく調べるのか、解剖はどんな手続や方法で行うのか、現在ではDNA鑑定が主流となり精度も高いこと(無罪確定した足利事件のお話もあった)や、昔から行われている指紋の照合や音声の分析も近年の技術の発達でより正確になったこと等々を学び、最後に実際の事件例として「トリカブト保険金殺人事件」「甲府信金誘拐殺人事件」において法医学がどんな役割を果たしたかが紹介され、2日間の「概説」としてはとてもわかりやすい授業内容でした。
この授業を受けた後では、うっかり事件を起こしてしまった人が咄嗟に考える隠蔽も、じっくり練った計画犯罪も、現代の科学捜査や法医学が調べれば絶対露見する!と思えてきます。

なお「ご遺体(死体)の写真も一部示します」は、かなりしっかりと(一部どころではなく沢山)掲示されました。先生が「映す前には必ず言うので、苦手な方は見なくても良いです」と仰るくらい。実際、痛々しかったり衝撃的ではあったけれど、この機会に拝見できて貴重な体験だったと思っています。小説の中なら頻繁に出てくるけれど見たことがない「死斑、防御創、死後硬直」なども、実際はこんなふうになるのだなと納得できたので。

「良かった」と表現するのはふさわしくないかもしれませんが、私にとっては受講して良かった、ずっしりと手応えや想い出の残る授業でした。