どうしようもないことと どうしてもできないことは かなりちがう

放送大学に3年次編入→2019年に卒業。その後は再入学しマイペースに勉強しています

ニュー・アカデミー文学賞

発表見送りになったノーベル文学賞の代価賞として「ニュー・アカデミー文学賞」が今年限りで設立され、マリーズ・コンデ氏が受賞した、と先日ニュースになりました。

マリーズ・コンデって、1学期に履修した「世界文学への招待」で取り上げられている、グアドループ島出身の作家です!

 

コンデの両親は仕事で成功を収め、裕福な暮らしをする黒人です。そのため「地元の貧しい黒人(の暮らし)」を嫌って都会的な暮らしに傾倒し、少女時代のコンデも地元の方言や風習を禁じられて、フランス風の洗練された環境の中で育ちます。その結果、生まれた場所はグアドループなのに故郷についてよく知らないことや、両親が貧しい黒人の存在を見せないようにしていたこと、自分が見ようとしていなかったことに気が付きショックを受けるコンデ。このことが後の執筆に影響を与えている、実際にこの体験を基に書かれた作品がある…といったことが授業では触れられています。

正直、この今年限りの賞がどれくらい・どのように権威があるのかわかりかねるのですが、でもおめでとうございます。

 

ちなみに村上春樹氏はこの代価賞にノミネートされたものの辞退しています。今年この賞を受賞してしまうと、来年以降の本家ノーベル賞をとれなくなってしまうからなんて一部で言われているみたいです。
そんな村上春樹氏は「世界文学への招待」の、日本の文学作品が外国語で出版されるテーマの回で取り上げられていますが、そこで「毎年ノーベル賞の時期になると、今年こそ村上春樹が受賞するかと話題になり、もし受賞した場合に備えて有識者にインタビューの予約を事前に依頼する」という裏事情が暴露紹介されています(笑)。