どうしようもないことと どうしてもできないことは かなりちがう

放送大学に3年次編入→2019年に卒業。その後は再入学しマイペースに勉強しています

【面接授業】日本近代文学論

【面接授業】日本近代文学
人間と文化コース 専門科目
2018年11月17、18日 新潟学習センターにて受講
講師は 放送大学客員教授の先田進先生。

夏目漱石の「こころ」を初めて読んだのは高校2年の教科書です。

 

『もう取り返しがつかないという黒い光が、私の未来を貫いて、一瞬間に私の前に横たわる全生涯をものすごく照らしました』

 

この、「私」がKを見つけた瞬間を、当時17歳の私自身が更に後から見つめているような。まるで映画やドラマを見るように幻覚したことを今でもはっきりと覚えています。あまりに衝撃的だったので、高校の授業を終えてから全編通していちど読了しました。
高校時代にそんな出会いをしていた「こころ」をテーマにした面接授業だったのでぜひ受講したいと申込みし、受講が決まってからは約25年ぶりに「こころ」を改めて読みました。

1時間目の時点で「2日間で『こころ(抜粋)』を読みながら、6種類の課題について考察していくので、8時間目に6問から1問を選んで自分の考えを書いて提出しましょう」という、授業の流れと課題についての説明がありました。物語を順序通りに読みながら課題についても考えることができたので、分かりやすくてとても良かったです。第3部の遺書が書かれた経緯や動機を第1部と第2部から考える…というのが全体的なテーマだったと思います。

また「こころ」には同性愛的な背景があるかとか、有名なギリシア悲劇の展開を踏襲しているのではないかと提唱している人が居るだとかの最近の研究に関する話題や、漱石の「月が綺麗ですね」にまつわるお話なども興味深かったです。

あと、関連本として漱石の「倫敦塔」を授業のなかで参照するとのことで、この機会に初めて読んだのですがこれが凄く良かった!
同じ漱石でも、写実的でかちっとした印象の「こころ」とは全く違い、仄暗いロマンティックさが漂う幻想的な雰囲気。偶然にも昨年「怖い絵展」が話題になっていたお蔭で、作中で描かれるジェーン王女について知っていたので、より分かりやすく読み進めることができました(「レディ・グレイ・ジェーンの処刑」という絵画に関わるエピソードが「倫敦塔」に書かれており、この絵画が昨年日本で展覧会に出展されるので話題になった)。倫敦塔と出会えたことは私にとって大きな収穫でした。

今年もヒートテックをいただいた

面接授業の空席が発表されました。自分が受講する予定の科目を見てみたら空席ゼロ。当選してよかったです。

 

さて、ユニクロさんが今年もやってます!
高校生以上の学生にヒートテックを一枚プレゼント。


昨日の夕方にいただいてきました。ヒートテックは普段から着ているのでありがたいです!
学生証の提示と、ユニクロアプリの入ったスマホが必要。来週も行われます。高校生以上の学生だから通信制の大学に在籍する大人でもOK(私が行ったユニクロでは「社会人学生の方ももちろんどうぞ!」の勢いでした)なので、興味のあるかたは参加してみてはいかがでしょうか。

ニュー・アカデミー文学賞

発表見送りになったノーベル文学賞の代価賞として「ニュー・アカデミー文学賞」が今年限りで設立され、マリーズ・コンデ氏が受賞した、と先日ニュースになりました。

マリーズ・コンデって、1学期に履修した「世界文学への招待」で取り上げられている、グアドループ島出身の作家です!

 

コンデの両親は仕事で成功を収め、裕福な暮らしをする黒人です。そのため「地元の貧しい黒人(の暮らし)」を嫌って都会的な暮らしに傾倒し、少女時代のコンデも地元の方言や風習を禁じられて、フランス風の洗練された環境の中で育ちます。その結果、生まれた場所はグアドループなのに故郷についてよく知らないことや、両親が貧しい黒人の存在を見せないようにしていたこと、自分が見ようとしていなかったことに気が付きショックを受けるコンデ。このことが後の執筆に影響を与えている、実際にこの体験を基に書かれた作品がある…といったことが授業では触れられています。

正直、この今年限りの賞がどれくらい・どのように権威があるのかわかりかねるのですが、でもおめでとうございます。

 

ちなみに村上春樹氏はこの代価賞にノミネートされたものの辞退しています。今年この賞を受賞してしまうと、来年以降の本家ノーベル賞をとれなくなってしまうからなんて一部で言われているみたいです。
そんな村上春樹氏は「世界文学への招待」の、日本の文学作品が外国語で出版されるテーマの回で取り上げられていますが、そこで「毎年ノーベル賞の時期になると、今年こそ村上春樹が受賞するかと話題になり、もし受賞した場合に備えて有識者にインタビューの予約を事前に依頼する」という裏事情が暴露紹介されています(笑)。

新学期スタート

10月1日に「オンライン授業は10月5日から視聴できます」といった内容のお知らせメールが来ました。放送授業を登録していない私にとっては、10月5日が2学期のスタートみたいなもんです。

というわけで(個人的に)明日から新学期です。今学期はオンライン授業1科目と面接授業1科目だけなのでがっつり取り組めるぞと思いつつ、そこそこ忙しくて追い詰められている方がやる気が増す傾向があるので、中だるみするんじゃないかとちょっと心配だったり。

あと、面接授業で必要になりそうな本を先日ブックオフで買ってきたので授業日までに読みたいと思います。

 

WAKABAの情報は10月1日に今学期の内容に変わりました。f:id:kumi201610:20181004212813p:plain履修中の3単位を今学期できちんと取り切って、124単位揃えて卒業したいと思います!

テレビ放送と番組表

次学期は放送授業を登録していないので印刷教材が届かないのはわかっていたのですが、その場合は何がどんな風に届くのかな?と思っていたところ、先週末に来ました。
A5サイズの封筒に、お知らせ各種(WAKABAの使い方とか詐欺に注意とか)と、番組表が二つ折りになって入っていました。放送授業はずっとインターネット配信で視聴していたので、実は番組表をほとんど読んだことがなく(ネットでも見られるし)、番組表が毎学期届くこと自体をすっかり忘れていました…。
次学期の登録がオンライン授業と面接授業だけ(=放送を見ない)でも、番組表は届きます。予習復習のために視聴するとか、新しいチャンネルもできるのでチェックしてね!ってことでしょうか。

なお、残念ながら我が家のテレビでは今年の4月から放送大学が見られなくなりました。

契約しているケーブルテレビが、コレに当てはまったということのようです。
普段テレビで放送授業を見ることは無いとはいえ、全く見られなくなるとなんだか寂しいもんです。他のチャンネル目当てで加入したケーブルテレビで放送大学のチャンネルを見たことが、入学を決めたきっかけのひとつでもあったので。

おほかたその名残三月ばかりや侍りけむ

前回の記事を書いたあと、北海道で大変な地震がありました。影響があった皆様が一日も早く元の暮らしに戻られるよう願っています。

1学期に「方丈記徒然草」を履修しましたが、方丈記には鴨長明が経験した五大災厄のことが書かれています。その中で地震について「余震は一日に何十回も起こった。二十日ほど経過すると一日に五回ほどになり、やがて一日おき、数日おきとなり、三か月ほどでようやく収まった」という内容が書いてあります。鴨長明方丈記の中で数字を使って説明している事柄は沢山ありますが、どれもかなり正確な記録だと言われています。

私は過去に比較的大きな地震が発生した地域に住んでいます。確かに余震が本当に気にならなくなったのって3か月くらい経った頃でした。電化製品の時計を合わせても余震で揺れると0:00にリセットされてしまうのであきらめて放置していたのですが、そろそろいいんじゃないかと時計を合わせ直したのが約3か月後だったのです。

本震発生直後の余震は大きく揺れるし自分も過敏になっているので、夜中でも目が覚めるしとても怖いです。それが、数週間経つと余震が減り、自分も揺れに慣れてしまい、更に疲れが溜まってくるため気づかずに熟睡し続けるようになっていくんです(それがまた怖い。いざというときに起きられない、逃げられないのではないかという思いにかられます)。

北海道にいらっしゃる方はまだ安心とはいかない状況だとは思いますし、今はとてもこんなことは考えられないとは思いますが、地震の思い出を笑って話せる日がいつか必ず来ます。皆様の健康と安全を強くお祈りしています。

当選しました

関西や四国の方は台風の被害で大変だったのではないでしょうか。お見舞い申し上げます。
私が住んでいる辺りもかなり強い風が吹きましたが、木の枝が折れたり葉っぱが道路に散乱した程度で、大きな影響は無く済みました。

さて、昨日の時点で授業料納入情報からわかってはいたのですが、1科目だけ申込した面接授業に当選しました。定員が20名程度の科目だったので少し心配でしたが良かったです。
でも、以前に「卒業が掛かった学期に、出席予定の面接授業が中止になってしまい、1単位足りなくて卒業できずもう半年在籍した」という方にお会いしたことがあるので、ちゃんと受講するまで安心できません(笑)。