どうしようもないことと どうしてもできないことは かなりちがう

放送大学に3年次編入して卒業を目指しています 履修記録とモチベーション持続のためにブログを開設

【感想】日本文学の名作を読む('17)

 ※私の個人的な感想です。
※私が履修した2017年度1学期時点でのことです。

 

日本文学の名作を読む('17)
人間と文化コース専門科目 択一式 持ち込み可

今学期からの新設科目。「日本の物語文学('13)」の後継科目にあたると思われるが内容はかなり異なっており、履修制限もかかっていない。
過去問が無いのは心配だったが、日本文学はこれまでにも触れたことがある分野なのでなんとかなるだろうと思い履修した。島内裕子先生の科目は既に3つ目。聞き慣れたお声が聞こえてくるとなんだか落ち着くようになってきた(笑)。

読んだことがあるもの、タイトル/作者だけなら知っているもの、この授業で初めて知るものまで様々な作品が取り上げられていたが、作品も魅力的だし教材も読みやすい。中盤を担当されている佐藤至子先生の語り口は穏やかで癒されるようだったし、題材となっている江戸時代の物語はこれまでに親しんだことがない分野だったのでとても興味深かった。

第1回で「名作といっても、読む機会が無かったり、読み始めてもなじめず読むのを止めることもありますがそれでいいのです、時間を経て改めて読もうと手に取るときがあるでしょう」といった、とても素敵なお話があった。私は実際に「源氏物語は日本を代表する作品なのに、これまで読んだことがなかったけど、放送大学で勉強し始めたことがきっかけで読んだ」という体験をしているので、大きくうなずける。

その効果として、この科目の第3、4回(源氏物語がテーマ)が本当に面白く、読書で読んだ物語を島内景二先生が説明されるとすごく立体的・色彩的に迫ってくるような感覚があった(柏木の手紙が薫に渡るところなどは、先生の解説が加わるとサスペンスのよう!)し、他の作品でも源氏物語の影響を受けているとされるエピソードが出てくる度に、あの場面のことだなと想像できるようになり、覚えやすさに繋がった。

しかしそのドラマティックさは時折妙な表現となって登場する。印刷教材に「鴨長明は時間を操る」って書いてあるのを読んだときには「えっ」て思って集中力がふいに切れてしまった。※作品の後半で時代を遡るということの例えなんだけど、ホントに書いてあります。

【感想】西洋芸術の理論と歴史('16)

※私の個人的な感想です。
※私が履修した2017年度1学期時点でのことです。

 

西洋芸術の理論と歴史('16)
人間と文化コース専門科目 択一式 持ち込み可

内容は哲学や史学に近いと思う。個人的には昨年度に「哲学への誘い」を履修しておいたことがかなりプラスになった。
華やかな芸術作品は歴史や思想や真実を内包し、美と共に問題を提起しながら人々に鑑賞され、後世へ伝わって行く…といったことを、様々な作品を映像で鑑賞しながら考察する。時には戦争や金銭といった人間の都合で貴重な作品が失われることもあり得ると気付かされる。

世界の様々な芸術作品が紹介される放送授業はたいへん見応えがあって楽しく、青山昌文先生の熱心なお話に引き込まれる。大きな画面で見た方が良いかもと思ってTV放送を録画しておいたが、一時停止しながらじゃないとついていけなかったので、結局マウスですぐに停止や巻き戻しができるパソコンで視聴した。H29年4月から配信方法が変わったことで最も恩恵があった科目の一つだと思う(以前の配信だとちょっと巻き戻すだけでも再読み込みが長かったので…)。

私にとっては、序盤は不明瞭ながらもとりあえず勉強していた内容が、ロマネスクとゴシックの違いのあたりでパズルがはまったような快感が訪れ、以降は面白くってドーパミンがどばどば出てるみたいな興奮が味わえる「何気なく見てた芸術作品について、新たな知識を得るってたーのしーい!!」という科目。第1回から改めて読み直したら、最初に学習したときのぼんやりした印象がウソのようにすっきりと理解できた。2巡目の爽快感、楽しさ、理解度が尋常じゃなかったです。すっごく面白かった!

読んで予習し、熱量溢れる放送授業を視聴、それが冷めないうちにノートを作る…と、毎回が真剣勝負。更に持込不可&過去問の正答は非公表なので直前まで勉強していたこともあり、今学期はこの科目に一番時間を割いたと思う。難しく大変だったけれどすばらしい充実感が残った。

なお、授業内容以外にも気になる事柄がてんこ盛りの科目。
初回はいきなり講義が始まり、印刷教材の1ページ目とは違う内容の映像が流れ、えっ教材を間違えたかな?と慌てるが間違ってない。映像の中の青山先生が急にお歳を召されたり若返ったりする。ミーメーシス。訪れる詩人の自宅はまるでジブリの世界。どんなに鳥が鳴いても気にしない(私は気になる)。先生のネクタイの柄がかわいい。先生の情熱が溢れ過ぎててさっきと同じ内容のことを表現を変えてまたお話される。やはりミーメーシス。 エロティックというか性的な内容について言及する際には上品で間接的な表現を選んでお話しされるのが絶妙に上手い。先生は伝えたいことがたくさんある上に早口だし滑舌が良いとは言い難いので1.5倍速だと聞き取れないことも。ワイシャツの下から透けるラガーシャツが気になる。試験は2択で正答は非公表。重要すぎてもうミーメーシスが夢に出そう…などなど(愛ある)ツッコミが追いつかない。

スリリングで最高に面白くて、今期最も印象的な科目でした。ただしハッキリとした式や答えが存在する科目とは真逆で「この講義でどう主張・説明されているか」に寄り添うことが大事なように思うので、理解を誤ったり集中力が途切れると試験で正解できない…という気がする。

先生が担当される別の科目「舞台芸術の魅力」もタイミングさえ合えば履修したいです。オペラや演劇について青山先生が熱く語るってもう楽しみでしかない。青山先生のファンになりました!

【感想】博物館概論('11)

※私の個人的な感想です。
※私が履修した2017年度1学期時点でのことです。

 

博物館概論('11)
人間と文化コース導入科目 択一式 持ち込み可

博物館(の運営)に関する様々な事柄を学ぶ科目。博物館の歴史、展示されるものについて、学芸員の仕事内容、地域と博物館の関わり、権利関係などなど多岐にわたり、印刷教材も比較的厚め。放送授業は楽しくも真面目な印象で、じっくり・コツコツと学習が進んでゆく。この授業に最後まで私もしっかりと付いて行こうと思わせられた。

基本的には、吉田憲司先生が各地の博物館を訪ね、各方面の第一人者に話を聞いたり、日本・海外の様々な博物館や実物の資料を紹介しながら進む。私の今後の生涯で取り扱うことはきっと無いと思うけれど、巻子や屏風の扱い方なんてすごく興味深かったし、あたりまえだけどこれまで気付かなかった「照明や温度や害虫のプロ」等が博物館にはいらっしゃるのだなということを知られて良かったと思う。
おそらく色んな時期にロケを実施しているため、映像の中の吉田先生が散髪して突然髪が短くなっていて驚くことがある。

何気なく楽しく見学していた博物館・美術館が、この授業を受けた後なら「なぜこの順番に展示されているのか、どんな歴史があるのか、展示しようと決めた学芸員さんはどんなことを考えたのか…」等、見るポイントが変わると思う。
放送大学生であるうちにぜひ学割を使って)色々な博物館・美術館に行こう!と思った。

【感想】日本語とコミュニケーション('15)

※私の個人的な感想です。
※私が履修した2017年度1学期時点でのことです。

 

日本語とコミュニケーション('15)
人間と文化コース導入科目 択一式 持ち込み可

人形劇があってわかりやすいという評判を多く目にするのでずっと気になっていた科目。日本語を用いて行うコミュニケーションについて様々な側面から考える。心理学的な側面も含んでいると思う。
「ペンを貸して下さい」は「ペン貸して?」で伝わるといった内容が出てくるが、私が日本語を普段使っているからなるほどと思うのと同時に、この感覚や習慣は日本語を学ぶ外国人などからしたらとてもややこしく、理解しがたい部分だろうな…と感じる。

放送授業は担当教授のお二人ともが毎回登場し、二人で講義と会話(質問や念押し)をしながら進むのに加え、マーくんとえりちゃんによる人形劇を例にして「今の劇中の会話で、どの部分が○○だったか?」のように考えたり解説したりするので親しみやすい。ただし、印刷教材に沿って放送授業が進むわけではない(教材には書いてあるが放送で触れない部分があるとか、順番が前後するなど)ので、視聴前に一通り読んでおく方がよさそう。

放送授業を視聴すると「なるほど!」と思うのだけど、これを実際の会話で活かせるか?と考えるとイマイチそういう気がしなかったり、提出問題や過去問は(わざと)印刷教材と違う表現や難しい言い回しで問題が作られているような印象があり、個人的には「分かり易いのに捉えにくく、消化不良を感じる」という、妙な苦手意識があった科目だった。

内容は毎回「盛りだくさんですね」。会話例を強調するための人形劇だから仕方ないのだけれど、マー君がおどおどしすぎでちょっとイラッとするのは私の心が狭いのかも。
授業内容以外の放送授業の見どころは、大橋理枝先生の毎回の髪型とお二人のファッション(だと思う)。滝浦真人先生がスーツの絵が描かれたTシャツをお召しになっている回があり、こんなラフな大学教授始めて見たとびっくりした(笑)。

【感想】日本文学概論('12)

※私の個人的な感想です。
※私が履修した2017年度1学期時点でのことです。

 

日本文学概論('12)
人間と文化コース導入科目 択一式 持ち込み可

文学作品そのものを学ぶというよりは、各回ごとに数名の作家をテーマにしてその経歴や作品が生まれる背景、どのように伝わり次世代の作品に影響したか、後世で研究されたか…といった側面から観るような科目。文学史に近いイメージ。
私の印刷教材の余白には、人物相関図(○○の弟子が××で、そこから派生した△△派が…みたいなやつ)がやたらと書きこんである。

昨年度に履修済の、島内裕子先生の「和歌文学の世界」がとても楽しく、先生の授業の雰囲気や語り口はなんとなく分かっている(気がする)ので、私にとっては安心安全楽しみな履修だったが、同時進行で学習していた「日本文学の名作を読む」「上田秋成の文学」(これらは文学作品そのものを取り上げていることが多い)のほうにどうしても心惹かれてしまい、「概論」であるこちらの科目にはイマイチのめり込めないまま終わってしまった感が残っている。でも、今後更に日本文学関連の科目を履修するなら、日本文学の全容を広く眺めるようなこの「概論」はやっておいたほうが良いように感じる。

全体を通してのテーマは「蓄積・抽出・浸透」。
時代や文化のなかで様々な作者が作品を生みだし「蓄積」され
その中から優れたものが流行したり研究されたりする「抽出」
そして、長きにわたって読者に読み継がれ愛される「浸透」
この3つのステップを経ることで、いわゆる名作(歴史的なロングセラー)や、偉大な作家が出現することになるとのこと。
そう考えると、源氏物語なんて1000年以上の超ロングセラーですよね。

【感想】著作権法概論('14)

※私の個人的な感想です。
※私が履修した2017年度1学期時点でのことです。

 

著作権法概論('14)
社会と産業コース専門科目 択一式 持ち込み可

エキスパートの博物館系プランの必修科目だし、個人がインターネットで色々発信したり情報を得たりする今の時代では学んでおくのもいいかもー!と思って取ったが、まず印刷教材が厚い。読もうとしても眼が文字の上を滑るだけで頭に入ってこないし、放送授業はほぼ印刷教材を読み上げている状況なので私には理解し難く、必ず毎回眠気に襲われる。「私にとっては難しい、向いてない」科目だった…。

3回目くらいまでこんな調子だったのでこのままじゃいかんと気を引き締めて、テキストの下読みを念入りにやるようにし、ミントのキャンディーを舐めながら放送授業を聞く(笑)作戦で乗り切った。それでも本当に身についたか、知識になったかといわれると全く自信が無いです…。
印象に残っている事柄は「創作の瞬間から著作権が発生/映画はとにかく70年/コピーガードは絶対外しちゃダメ」あたり。

苦手意識が強かったからこそ試験前の復習を特に頑張ったのに、試験の手ごたえを感じられず、再試験になるだろうと覚悟していたがなんとか合格できた。
試験問題は20問。これだけ多いと、持込資料を見直す時間はほとんど取れない。

同じ法律系でも身近なトラブルを事例にしてわかりやすく解説している「市民生活と裁判」とは天と地ほどの差を感じ(著作権法概論はガチで法律を解説しているのであたりまえだが)、私にとっては放送大学に入学してから初めてぶつかる壁みたいな科目で、今学期いちばん苦しみました。でも冒頭に書いたように、自分が興味を持って選んだ結果なのでこれも良い経験だった…ということにしたいと思います。

【感想】市民生活と裁判('12)

※私の個人的な感想です。
※私が履修した2017年度1学期時点でのことです。


市民生活と裁判('12)
社会と産業コース専門科目 択一式 持ち込み可

放送授業の、ききての小島友実さんの存在がすごく良い!
小島さんは「受講生と同じ立場で、法律や裁判については初心者という設定の人」なのだけど、私が「いま先生が言ったことの意味がイマイチわかりにくいな…」と感じると、直後に画面の中の小島さんが「今の○○というのをもうすこし詳しく教えて下さい」と聞いてくれるということが何度も何度もあった。

普段の暮らしの中で自分も巻き込まれる可能性が無いとは言えない様々なトラブル(離婚・相続・事故・借金など。巻き込まれたくないけどね!)を題材に、プロの弁護士がわかりやすく説明を行い、難しい語句やポイントになる部分はききてが確認することで念押ししてくれる、という親しみやすい構成の放送授業だと思う。テキストも、家族構成を例に挙げて説明したり依頼者と弁護士の会話形式で書かれている章があるので、(人によって好き嫌いはあるかも知れないが、私は)分かり易かったし読みやすかった。

この科目は来生学長が担当されているほか、プロの弁護士の方々が講師として毎回登場される。普段から一般の方と接している弁護士の皆さんのお話はとても分かり易く、特に川島志保先生の語り口は、専門家でありながら親戚の叔母さんのように親しみやすかったので、志保先生が担当されている別の教科「家族と高齢社会の法」も気になる。

印象に残った事柄は、遺言書をきちんと書いて分かり易い場所に保管するのは大事だなーということ。授業では父の遺産について遺族が揉めに揉めたあと、嫡出子が遺言書を預かっていたことがわかるというトンデモ展開だった。なぜ存在自体を隠していた嫡出子に遺言書を渡していたんだろう(笑)。あと、株主総会で取締役の交代を狙う回が本当に選挙みたいで面白かった!

ちなみに、5月頃に郵便で「追補」の紙が届きました。法律が変わった→印刷教材の内容と齟齬が生じる→取り急ぎ該当部分をお知らせ…ということです。加えて2014年にも追補の紙が発行されており(キャンパスネットワークに掲載されている)、参照する必要がありました。